入院6日目 左肺がつぶれてレントゲンに映らない

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午前中、いつものように血液検査、レントゲンと定番メニューをこなしたあとベッドでのんびりしていると、今日は心臓エコー検査が入っているという。あっ、そうだっけ? と予定を確認すると確かに入っている。

カメの歩みでノロノロと検査室まで歩いて行くが、ここで問題。検査技師が横になってください、というのだが、いまだ電動ベッドの力を借りて寝起きしている身としては、平坦な検査用のベッドに横になるのは至難の業。

「うまく横になれないかも」

と言うと、

「仰向けでもいいです」

と言われた。いや、そうじゃなくてベッドに横になれないと思うんですよ、と小声で訴える。その場に技師が二人いたのだが、どちらも小柄な女性で頼んでもmojoの体を支えられるか心配。

そう思って、とりあえずチャレンジしてみようと思ったのが大間違い。力を入れたりセーブしたりできないものだから、ドターンと倒れてしまった。

ピキッピキッピキッと脇腹に激痛が走り、「うーっ!!」と声をあげる。

「だ、大丈夫ですか?」
「は、はい、なんとか……」

痛くてたまらないが、なんとか横になり検査がはじまった。エコー検査なんて時間は長いけど、ただ寝ているだけで楽なものだとずっと思っていたけれど、手術などして痛みを持っていると、これが地獄だと思い知らされた。

患部近くをグリグリされると強烈な痛みに襲われるのだ。それが30分ぐらい続くものだから、そうとうに辛い。

ここまで予想よりも順調に回復してきたかなと思っていたのだが、この検査を境に痛みが強くなってしまい、しばらく苦しめられることになる。

午後には造影CT検査をおこない、検査漬けの1日が終わった。

と思ったら夕方、N先生がやってきて、

「レントゲン検査の結果を見ると左肺が映ってないので、ちょっと確認させて下さい」

と、ポータブル・エコー機で簡単な検査。

「うーん、水じゃないですね。ただ、肺がつぶれているだけです。まあ、あまり心配しなくていいでしょう」

手術は左の肺をつぶして処置をおこなったので、その肺が開ききっていないのだという。とくにmojoのように何度もやっていると開きが悪くなることがあるらしい。

レントゲンを見せてもらうと、右の肺は白く映っているのに、左肺はほとんど形になっていない。

「こんなにつぶれていて大丈夫なんですか?」

と聞くと、

「酸素濃度もそれほど下がっていないし、右の肺が頑張ってくれてるから大丈夫でしょう」

とのこと。人間の体ってすごいな。片肺だけでも、それほど苦しくない。一応、歩くこともできるんだから、本当にすごい。しかし、つぶれたままではよくないので、強制的に肺を開かせる処置をすることになった。

それは鼻と口を全部覆う登山家が酸素吸入をするときに使うような形のものをがっちりと顔に固定し、強制的に空気を送り込むというもの。

これが強烈で、風によって自然に口が開いてしまうほど。夜、寝るときにこれをつけられるのだからたまらない。

空気を送るすごい音がずっとしてるし、乾燥して喉も渇く。トイレに行くたびに看護師を呼ばなくてはいけない。そして眠りはとぎれとぎれになる。つらい機械だ。

ところでこの日、手術以来はじめてiPhoneのスイッチを入れてみた。9月28日手術がおこなわれた日の日付で、母からのメールが届いていた。

「mojo、がんばれ! mojo、がんばれ!」と何度も書かれていた。手術中のmojoは見られないけれど、mojoのもとに届くように、一生懸命打たれたメール。

母もひざを手術して入院中。そのベッドの上で苦手な携帯電話のメールを一文字、一文字打ったんだろうな。そのメールを何度も見返しながら、「ありがとう、助かったよ」と心のなかでつぶやく。

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