入院10日目 心臓カテーテル検査1回目 左の内胸動脈が閉じちゃった?

朝Y先生がカテーテル検査時に使う点滴の針入れと、カテーテルを入れる場所のマーキングにやってきた。この10日間、ずっと入院するほどでもない軽い検査ばかりだったので、看護師たちに、

「やっと病人らしくなってきたよ」

などと軽口を叩いていたら、ここからとんでもないことになっていった。

点滴のルートとりが終わると、看護師がやってきてペンレスというシールをマーキング部分に貼っていった。軽い麻酔みたいなものらしい。こんなものは以前はなかったなぁ。

そして、11時の予定が50分遅れでカテ室に呼ばれた。

カテ室に着くと、カテがはじまる直前まで、カテーテル室の受付の女性がずっと話しかけてきてくれた。これは患者が緊張しないようにやっているのだろう。いろいろ考えているね。

そして、いよいよ検査のはじまり。左右の腕から同時にカテーテルがスタートした。結構痛い。腕や肩を管が通るのがわかる。そこが痛いのだ。

それでもテキパキと造影がなされ、検査は順調に進んでいると思われたのだが、1時間ほど経過したあたりから雲行きが怪しくなってきた。

ベッドのまわりに5人も6人もいた医師たちがモニタールームとカテ室を行ったり来たりしはじめ、そのうちに見張り番を1人残してみんないなくなってしまったのだ。

そして時々戻ってきては造影するということを繰り返す。いったい何が起こってるのだろうか? 不安になって、

「細い部分でも見つかったのですか?」
と聞くも、
「造影の評価がうんぬん……」
と、ゴニョゴニョしていて大事なところが何も伝わってこない。何かを濁している感じ。

予定の1時間以上が過ぎても検査は続く。カテーテルの管を入れられたまま放置されるのは、それほどつらくなかったが、突然尿意を覚えてしまった。

しばらくはカテーテルの痛さでまぎれていたが、ついにガマンしきれずに残っていた見張り番の医師におしっこがしたいんですけどと申告した。

すると尿器をあてがってくれたのだが、これが出ない。すごく出したくて膀胱はパンパンなのに出ないのだ。

寝たままというのは、腹圧をかけられないので出したくても出せない姿勢なのだという。せめて横を向くことができれば出すこともできそうだが、仰向けで動くことができないため、力が入らない。結局最後までこの尿意と壮絶な戦いを繰り広げることになる。

さて、本来の目的であるカテーテル検査のほうは、2時間経過したあたりで、そこにいないはずの外来の主治医T先生が顔を見せ、状況説明してくれた。

T先生によると左の内胸動脈が造影をしたとたんに閉じてしまったらしい。しばらく時間おいて造影するとこれが直ることもあるので、もう一回流してみると言う。

頭の中で、いるはずのない先生が顔を出したってことは、ちょっとしたオオゴトになっているんだろうな、と思った。

しかし40分ぐらいおいて、もう一回造影してみたものの、結局内胸動脈は閉じたまま変りなし。 3時間に及ぶカテーテル検査が終わった。自分の経験でも一番長かった気がする。

ちなみに、この間もmojoはずっと「オシッコ、オシッコ!」である。どうも、血管がたいへんなことになっているらしい、ということはわかっていても、目の前のオシッコのほうが切迫していて、それどころではなかったのだ。

カテ室からベッドに乗せられて病室にもどる間も、身悶えるmojo。あまりに膀胱がパンパンなので、本来は安静にしていないければいけないのにトイレ行きを許してくれた。

もう、無言でトイレに飛び込んで放尿開始。天国だ。人生で1、2を争うガマン大会となっただけに、全身に震えが来るほど気持ちのいいトイレだった。

天国的放尿を終えたあと、30分の安静。 1時間ほどしすると、おにぎりと軽いおかずだけという食べやすい食事が出てきた。

その後、面談室で今回のカテーテルついての説明を聞いた。いわゆるカテ事故が起きた可能性がある。カテを通して造影をしたとたんに、左の内胸動脈が閉じてしまったらしい。

3層ある血管のうち1層がはがれて血管にフタをしてしまった可能性があり、こういう事故は100に1人くらいの確率で起きるのだという。カテーテル検査におけるリスクというのはいつも聞いているし、脳梗塞など重い後遺症が残るケースも知っているのだが、まさか自分の検査で起こるとは思わなかった。

左の内胸動脈は10年前にバイパス手術をしたときに使った血管で、カラダの中で一番いい血管なので、これが使えなくなるというのは痛い。

先生によれば、ちょっとフタをしているだけではなく、ずっと先まで解離している可能性があり、そうなると代わりとなるバイパスを通さなくてはいけないという。

やはり以前バイパスを通した胃の大網動脈からの血流も少し足りないので、上行動脈を人工血管にかえる手術をするときに2本のバイパスを通すことになりそうだ。

ただ偶然血流が再開することもあるので、 3日ほどおいてもう一度カテーテルをやってみようという。またカテかよ……。

ちなみにバイパスしていた内胸動脈が使えないと歩いたりするときに苦しくなる可能性があるため、次のカテーテル検査終了までは、部屋の横にあるトイレまでしか行けないという行動制限がついた。

今後の方針としては、もし内胸動脈が閉じたままの場合は、このまま入院して来週か再来週に手術をし、血流が戻った場合は2か月後あたりに手術をすることになるだろうとのこと。

まさか、検査入院が本入院になるとは思っていなかったので、何も準備をしていない。
「いろいろ整理をするために外出許可を出して欲しい」
と言うと、なるべく希望に添いたいと答えてくれた。

それにしても目算が狂いっぱなしで、ため息が出る。

<<<入院9日目 やっと検査日が決定した
>>>入院11日目 明日またカテをやることになった

コメント

  1. anna_rouge より:

    大変だったのですね…。

  2. mojo より:

    ええ、これで帰れなくなっちゃったんです。

  3. HiTsu より:

    大変だったんですね…ITA(内胸動脈)の再開通をお祈りします。

  4. mojo より:

    △Hitsuさん
    途中で、なにが起きているのかわからかなったのが不安でしたね。外来の主治医が顔を出してくれて、ほっとしました。

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