心房細動から半年経った
去年の6月、病院行ったら突然心房細動だと言われ、2泊3日の緊急入院。そして心臓を電気ショックでバッコーンされてから、おおむね半年が経った。
その後なんだけど、身辺にはいろいろ動きがあったものの、身体的にはあまり変化はなく、心臓は時にリズムを失いながらも、なんとか心房細動は起こさずに過ごしている。
心房細動を起こしてから、さすがに少し気になって、防衛策はないかと考えていたところ、とある日の診察中、主治医とApple Watchの話になった。
「あれ、どうなんすかねえ? 少しは役に立ちますか?」
mojoの問いに主治医はこう答えた。
「まあ、寝ている時の心拍数が見られるだけでもいいよね」
心電図は気休めかも知れないけれど、酸素のレベルや呼吸数、心拍数などは参考になりそうだと言う。
それならば……と思うが、mojoにはハードルがある。
腕時計嫌いのApple Watch
自慢ではないが時計嫌いなのだ。時計というより腕時計がダメで高校生になった時、1ヵ月つけただけで、あとの人生ここまで腕時計を買ったことがない。
Apple Watchを買ったとして、そんなmojoに果たしてほぼ24時間つけていられるか? 難題である。
もし、高校の時みたいに1ヵ月でやめたら非常に困る。買うのなら、最新の7シリーズ。4万8千円。まあ5万円だ。
それが1ヵ月しか持たなかったら……。
だいたい、ヘルスケア系以外、欲しいものがない。だから、よけいに躊躇する。
しかし、たまに脈が飛んだりすると不安になり「やっぱり買おうかなぁ」と思う。
年が明けても悩み、それでも結局買った。1月の末、なんとなく吹っ切れてポチっとした。
届いて、ケースから取り出し、腕につけてみる。重い。いや、こんなものなのかも知れないが、ふだん腕時計をつけてこなかったので、やけに気になる。
つけ始めて一週間、「あまり慣れないなあ」と思いながら、ふと思い立って左腕につけていたのを右腕につけ替えてみた。
すると、なんとなく気になり方が変わったのだ。あまり存在を感じないで済むようになった。
こんなこともあるんだなと思いながら、なんとかこれまで腕時計生活を続けている。
ここからはApple Watchを使い始めたことによる印象や影響の側面を。
Suicaは便利だけどモバイルSuicaのカード登録でハマる
改札でタッチする時にちょっと不恰好になるけど、Apple Watchに入れたSuicaは便利だ。
ただ、Suicaにチャージするカードを登録する時に手間取った。
iPhoneにSuicaを入れていた時には手持ちのカードでチャージしてたんだけど、せっかくなのでお得だと言われているJRE カードを使うことにした。
カードに執着がなかったので、実に30年ぶりぐらいでカードを作った。
ネットから申し込んで一週間ほどでカードが届いた。ところが、どうやってもそのカードが登録できないのだ。
登録しようとするが、途中でアラートが出てきてはじかれてしまう。
いろいろ調べて、どうやらワンタイムパスワードってのを設定しないといけないとわかった。
さっそく指定のワンタイムパスワード用アプリをダウンロードして、登録を試みる。
しかし、またもや同じ箇所ではじかれる。サイトで説明されている画面にならないのだ。
あきらめて数日放置していたところ、ふと「iPhoneを再起動した方がいいか?」という考えが浮かんだ。
そういえば目覚ましとしても活躍しているので、このところiPhoneをシャットダウンすることが少なくなってきた。
ダメ元でiPhoneを再起動。そして登録を試みたところ、あっさり登録できるではないか。あの試行錯誤の時間はなんだったのか? それにしてもiPhoneの問題なのか、それともアプリの問題なのか。
ネットで調べても事例が見当たらず焦ったぜ。
そんなわけで、無事カードの登録も終わり、日々Suicaとして機能してくれている。
iPhoneを見る回数が減った
もともと腕時計をしていなかったので、時間を見るのもiPhoneを使っていた。
腕時計は嫌いでも時間は知りたいのだ。
さらに、LINEやメールなどの通知が来れば、ロック画面からでもチラ見してしまう。
そんなわけで一日のうち何回かはiPhoneをポケットから出し見ていた。
それがApple Watchを買ってからは、そちらで確認できるので、回数がかなり減った。
腕のブルブルは便利
iPhoneも基本は消音でバイブにしてあるのだが、意外と通知に気づかないことがある。
ところがApple Watchだと、ほぼ気づくから不思議。まあ、ポケットに入れたiPhoneより直接腕につけているApple Watchの方がわかりやすいのか。
メールやLINEなどの通知のほかに、リマインダーや目覚ましなど、毎日ブルブルしながら教えてくれる。
もっとも、通知に関してはあらかじめ厳選しておくことが大事なようで、調子に乗って何でもかんでもApple Watchに送ると、通知だらけになってやっかいだ。
自分を記録する道具として
結局のところ、Apple Watchで大したことをやっているわけではない。ただ、自分を記録してくれる道具としては、なかなか働き者だと思う。
歩数をはじめ、いろいろなものを記録してくれるが、なかでも興味深いのは睡眠の記録。
睡眠に関しては有名なアプリがあるらしいが、無料で日本語化もされているSomnus というアプリがなかなかいい。
無料ながら浅い睡眠、深い睡眠、覚醒回数、心拍数など、いろんなことを教えてくれる。自分の睡眠をそうして眺めるのは興味深く楽しい。
心電図もとってみた
心拍数や呼吸数、酸素の取り込み量など体に関するデータが見られるApple Watch。購入前から気になっていた心電図もとってみた。
じっとして、30秒ほどリューズ部分に触れていると、病院のと同じような心電図をとってくれる。医師に見せるためにPDFでも吐き出してくれるところがいい。
この心電図がどのくらい信憑性があるのかわからないが、一応脈が飛んでいる時にデータをとってみたので、今度主治医のところへ行く時に持って行って診てもらおう。
そんなこんなで、腕時計嫌いのApple Watch生活は、なんとか続いている。
思ったよりも満足しているが、味噌汁を作ろうとして、シャカシャカ味噌を溶いてたら、「ワークアウトしますか?」と言って来るのはなんとかならんか?