さよなら父ちゃん34 グッドバイ!

午前10時、葬儀に向かう。葬儀とは言っても、父ちゃんを送るのはmojoとパートナー、現在の牧師と父ちゃんが洗礼を受けた牧師夫婦だけ。それが父ちゃんの望みだった。

約1時間半、キリスト教の教えにのっとった儀式がおこなわれた。mojoは初めてだったが、故人の生前の姿に寄り添った葬儀で、とても好感を持った。

午後2時半、車で斎場に向かう。大きな斎場でこのあたりでは有名な施設らしい。父ちゃんと最後の別れをする。みんなで父ちゃんを囲んで祈った。

待合室のようなところに通され、お茶を飲んで待つ。昔はこの時間が長かったような気がしたが、今は最新式の機械で焼くからか、1時間も経たないうちに父ちゃんは小さな箱の中に入ってしまった。

その箱を持って帰りは電車に乗る。生身の父ちゃんは軽かったけど、箱の父ちゃんはツボの分だけ重い。途中で父ちゃんとよく行ったお店に寄り、夕食を済ませてから帰宅した。

家に入ると、まだ父ちゃんの寝ていた介護用のベッドがあり、ポータブルトイレがあり、洗濯した父ちゃんのパジャマがハンガーにかかっていた。

十字の描かれた父ちゃんの入った箱を置き、息をついたら、急になんとも言えない気持ちになった。ぜんぶ終わったんだなぁ。

バイバイ、父ちゃん! ありがとう。本当にありがとう。

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