さよなら父ちゃん32 介護が楽になるということの意味

導尿カテーテルを入れたことで、夜中に起こされる回数が減り、mojoとパートナーは少し体力を回復することができた。

しかし、よく考えてみれば、それは父ちゃんの体力がなくなってきたということなのだ。介護のキツさと患者の体力は反比例する。介護が楽になるということは、トイレや食事などを介助する必要がなくなるということ。それはつまり、患者が弱っていることを指すのだ。

今日介護をしていてしばらくしてから、そのことに気づいて、少しショックだった。

午後3時前、訪問看護師がやってきた。オシッコのたまった袋をチェックしてみると、900ccと少し出ていた。ぜんぜん出なかった1日を思うとたくさんのように感じるが、少ない方だという。

そして体の浮腫みやもろもろのことを考えて、点滴は1日300cc程度に抑えることになった。

ほかに体の状態をチェックしてもらうと、お尻に褥瘡(床ずれ)ができかかっていた。尾てい骨のあたりが赤くなり、少し皮がむけていた。そこに褥瘡防止用のテープを貼ってくれた。ちなみにmojoは2003年に手術した際この場所に褥瘡ができ、治るまでに半年ほどかかってしまった。

そういえば先日は紙オムツを数枚使って父ちゃんの髪を洗ってくれたが、今日は下の洗浄を1枚の紙オムツでしてくれた。吸水ポリマーの威力ってスゴい。

ところで介護生活で疲労がたまってしまったのか数日前から目まいがひどくするため、午後4時過ぎ病院へ行った。医師はストレスがかかると出やすいので、今の状態では目まいがしても仕方がないだろうと言って薬を処方してくれた。薬局で薬を受け取ったあと夕食の買い物に。

帰宅したものの30分もしないうちにケアマネージャーが来ることになっていたので慌てて食事。カレーライスをかきこむ。ギリギリで間に合ってパートナーがケアマネと細かい打ち合わせ。mojoは父ちゃんの横で様子を見ながら、要所に耳を傾ける。

午後9時前、父ちゃんを見ると少し苦しそう。それでも言葉をひとことずつ吐き出す。

「ここはMちゃん(娘の名前)とお父さんのおうちだよねえ」
「一番安らぐところだもんねえ」

自分が病院とか、施設にいるのではないということを確認しているのだ。

「そうだよ。お父さんの家だよ」

そう答えると安心したように父ちゃんはトロンと瞼を閉じた。

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